中国福建省に近い台湾の金門島周辺の禁止水域の上空に最近、中共軍の無人機が何度も進入したことを受けて、蔡英文総統は必要かつ強力な対抗措置を取ると述べました。9月1日、台湾国軍は初めて飛来した無人機を撃墜しました。
中華民国陸軍金門防衛司令部は9月1日、守備隊が無人機に退去するよう警告したが効果がなかったため、銃撃して撃墜したと発表しました。台湾軍が無人機を撃墜したのは、今回が初めてです。
中華民国 蔡英文総統
「我々は紛争を起こさないし、自制を働かせるが、それは対抗しないという意味ではない」
中共は最近、無人機を使って金門島や馬祖島など台湾の離島に何度も進入しています。これを受け、蔡英文総統は台湾国防部に対して、必要かつ強力な対抗措置を取るよう命じました。
蔡英文総統は、中共は認知戦を行っており、台湾に対して文武両方において威嚇を続けていると指摘しました。 また、挑発行為に直面しても自制を働かせて冷静に対応し、中共側に衝突を引き起こす口実を与えないように呼びかけました。
台湾国防部は、最新版の「中共の軍事力に関する報告書」の中で、中国共産党が民間航空機や無人機を使って台湾に進入し、「グレーゾーン」での衝突を引き起こそうとしていることに言及しています。8月だけでも、少なくとも25機の無人機の進入があり、8月30日と31日には金門島に飛来した4機の無人機を実弾で追い払いました。
ホワイトハウスのジョン・カービー戦略広報調整官は8月31日、中共が無人機を台湾の離島周辺で飛行させたことについて、「台湾周辺の現状を恒久的に変更しようとする試みだ。受け入れられない」と批判し、台湾側の懸念については「理解できる」と述べました。