テクノロジー大手のグーグルは、中国本土での翻訳サービスを停止しました。10月1日から本土のユーザーが「Google翻訳」のページやアプリにアクセスすると、中国からはアクセスできない香港のサイトにリダイレクトされます。
グーグルは2010年に中国本土での検索サービスを閉鎖し、2014年5月31日には中共がグーグル検索を完全にブロックしました。同時にグーグル香港サイトもGoogle翻訳とGoogleマップのみを残してアクセスできなくなり、2019年秋にはGoogleマップも閉鎖されました。
アナリストは、Google翻訳は残された唯一のサービスだったが、Google翻訳の停止により、グーグルが中国市場からのさらなる撤退を示していると考えています。
時事評論家 唐靖遠氏
「これは技術、文化、教育の分野における中国と米国のデカップリングの表れです。 中国共産党の鎖国がさらに加速している証左でもあります。 グーグルが遭遇したことは、他の欧米のテクノロジー企業に対する警鐘でもあり、つまり中国共産党のこのような体制は、監視を受けない欧米企業の存在を許さないということです」
情報系サイト「テック・クランチ」は、Google翻訳は「利用者が少ない」という理由で中国でのサービスを終了したと伝えています。一方、ウェブ解析プラットフォームのシミラーウェブ(Similarweb)によると、今年8月の中国でのGoogle翻訳サイトへのアクセス数は5350万件でした。
現在、グーグルは中国において広告、開発者コミュニティ、Androidデベロッパーコミュニティなどのサービスは残しており、香港におけるグーグルのビジネスには影響がないようです。