「死の列車」に閉じ込められた内モンゴルの大学生

隔離のために移送中の内モンゴル工業大学の学生たちが、車内で感染者が確認されたため、列車内に閉じ込められました。

内モンゴル工業大学の学生
「奥の方に入って。席がない。立つのなら、奥の方に行ったほうがいい」

白い防護服で「全身武装」した学生たちが、次々と列車内に入ります。彼らは内モンゴル工業大学の学生たちです。

ここ1か月、内モンゴル自治区フフホト市の全ての大学で中共ウイルスの感染者が確認されました。当局は10月27日、感染が発生した学校の濃厚接触者を市外に移送して隔離するよう命じました。そして、24万人の大学生の大移動が始まりました。

内モンゴル工業大学は27日から、集中隔離のために包頭市への学生の緊急移送を始めました。しかし、列車内で感染例が発生したため、包頭市が受け入れを拒否し、防護服を着た多くの学生が列車内に閉じ込められたままになっています。

閉じ込められた学生たちは、「列車内は人でいっぱいで、定員をはるかに超えている。4つの寝台に10人が詰め込まれ、通路にも人が座っており、荷物棚で寝ている人もいる」と外部に助けを求めるメッセージを発信しました。

ネット上では学生らが閉じ込められている列車を「死の列車」と呼んでいます。28日、大学側は「死の列車」の噂を否定し、「列車は途中で止まっているだけだ」と釈明しました。

閉じ込められた学生たちは、外部に助けを求めるメッセージを出していますが、当局によって次々と削除されています。そのため、列車に閉じ込められた学生の人数やその後の状況は、知る由もありません。

内モンゴル工業大学の学生
「私は今、気分が悪い。彼ら二人は陽性ではないので、二人に感染するのが怖い。わかりますか?」

一方、大学内に放置されている学生の状況も悲惨です。

内モンゴル工業大学の従業員
「管理人員は今誰もいない。私は別のところから派遣されてきただけだ」

内モンゴル工業大学
「あなたのことは理解できますが、あなたと口論したい訳ではないのです。わかるでしょう?」

大学に残された学生たちも「ただ生きていたいだけだ」と投稿しています。

 
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