新疆の高層住宅で火災 封鎖が原因で救助が遅れ19人死傷

11月24日、新疆ウイグル自治区ウルムチ市の高層住宅で火災が発生しました。防疫用柵で消防車が敷地内に入れず、また集合住宅の避難経路が封鎖されていたため、多くの住民が脱出できず、少なくとも10人が死亡しました。

新疆の高層住宅で火災

24日午後8時頃、新疆ウイグル自治区ウルムチ市天山区にある吉祥苑居住区の高層住宅で火災が発生しました。火は3時間近く燃え続け、当局は10人が死亡、9人が負傷したと発表しましたが、 実際の死傷者数は不明です。

現場の映像では、道路が封鎖され、集合住宅の入り口がロックされ、救助活動が遅れている様子が映し出されています。

新疆・ウルムチ市の住民
「入口が狭すぎて車が入ってこれない。すでに4台の消防車が来ているのに、1台も入ってこれない。火はどんどん大きくなっている」

火災が発生した集合住宅の住民がSNSのグループチャットに助けを求める緊急メッセージを残していますが、これが最後の言葉になってしまった人もいるのではないかと心配されています。

火災が発生した集合住宅の住民
「お願いします!16階です。 すでに酸素がなくなりました。 子供がもうだめになりそうです!」

ドアがロックされているため、住民が大声で助けを求めています。

火災が発生した集合住宅の住民
「ドアを開けろ! ドアを開けてくれ!助けて!」

住民の悲鳴も聞こえてきます。

火災が発生した集合住宅の住民
「ああー! ああー!」

ある住民は、建物のドアが針金で固定され、避難経路が封鎖されたといいます。

火災が発生した集合住宅の住民
「この3単元のドアもやはり針金で固定されている。私たちは4単元からこの扉を開けて、ここまで逃げて来たが、出ることができない」

当局の発表によると、15階の部屋の延長コードから出火し、火が17階まで燃え広がり、煙は21階まで達したといいます。

新疆で住民らが大規模抗議

ウルムチ市では、100日以上にわたって都市封鎖が行われています。11月25日、ウルムチ104兵団連興居住区で住民が殴られる事件が発生し、住民たちが集団で警察署に向かい、当局に説明を求めました。

ウルムチ104兵団連興居住区の住民
「殴った人を出せ!」

居住区の責任者が電話に出ないため、怒りが爆発した住民らが居住区のサービスセンターに殺到し、封鎖を解除するように要求しました。

ウルムチ104兵団連興居住区の住民 
「封鎖を解除しろ!」「封鎖を解除しろ!」「封鎖を解除しろ!」

夜になっても、大勢の住民が道路に集まり、封鎖解除を求めて抗議を続けました。

ウルムチ104兵団連興居住区の住民
「封鎖解除!封鎖解除!封鎖解除!」

当日夜、抗議現場に装甲車が現れました。

この抗議行動は連鎖反応を起こし、近くの怡和居住区の住民も防疫用のフェンスを押し倒し、封鎖解除を求めました。

抗議する住民
「封鎖を解除しろ!」「封鎖を解除しろ!」「封鎖を解除しろ!」

警察と住民との間で衝突が発生しました。

抗議する住民
「人を殴っている!人を殴っている!」

抗議活動は連興居住区からウルムチ市全体に広がり、複数の居住区で住民らが街頭に繰り出して抗議し、封鎖措置の解除を要求しました。

ウルムチ市の住民
「封鎖を解除しろ!」
「封鎖を解除しろ!」
「封鎖を解除しろ!」

抗議現場では、住民らが中共幹部と口論する姿も見られました。

ウルムチ市の住民
「私たちは新疆の臆病な羊だと言われている。まさに私たちが臆病だからだ!」

「 私たちは長い間、ひざまずいたままで、立ち上がることができないのだ」
大勢の民衆がウルムチ市庁舎に押し入りました。

ウルムチ市の住民
「明日、封鎖を全面解除せよ!」
「封鎖解除!封鎖解除!封鎖解除!」

 
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