中印国境で2年ぶりの衝突 双方に負傷者

中印国境で2年ぶりに衝突が発生しました。9日、インド北東部アルナチャルプラデシュ州で、中印両軍が衝突して双方に複数の負傷者が出ました。

複数のメディアの報道によると、衝突が起きたのは、インド北東部のアルナチャルプラデシュ州のダワン地区で、中国ではチベット南部と呼ばれています。

インドメディアは地元政府関係者の話を引用して、中共軍の兵士が先に実効支配線(LAC)を越境したため、インド軍の兵士が断固として阻止したとしています。

国防専門家で元インド空軍将校のシヴァリ・デシュパンデ氏
「この想定外の事故は中国軍が引き起こしたもので、我々はこれらの中国人に教訓を与えた。 国境では緊張が高まっており、この緊張は解消しなければならない。さもなければ、中国(共)は責任を負うことになる」

インドの英字日刊紙「トリビューン」の12日の報道によると、双方の兵士に負傷者が出ましたが、死者は出なかったといいます。

今回の衝突は、2020年以降に発生した初めての衝突ですが、インドと中共はどちらもすぐにはコメントを出しませんでした。

インドと中国の国境は3,800キロメートルが未確定となっています。 国境に対する双方の理解が異なるため、2006年以降、実効支配線付近では、度々対立が起こっています。

インド北部ラダック地方のガルワン渓谷で2020年6月に発生した中共軍とインド軍の衝突では、インド軍の兵士20人が死亡しました。一方、中共軍にも多くの死傷者が出ましたが、数字は公表されていません。

 
関連記事