26日、中国のWeibo上で、「北京のインフルエンザ感染者数がコロナウイルスを上回った」とする話題が持ち上がりました。当局がインフルエンザを利用して、コロナウイルスの新たな流行を隠蔽しているのではないかと疑問視する声も上がっています。
北京市疾病予防管理センターが22日に発表した最新の疫病情報によると、症例数の1位はインフルエンザで、新型コロナウイルスを上回り、北京で最も流行しているのはインフルエンザA型であることがわかりました。現在は、抗インフルエンザ薬「オセルタミビル」が品切れ中だということです。
北京市東城区にある薬局
「今は(オセルタミビルは)品切れ中です。漢方薬の抗ウイルス剤ならあります。オセルタミビルも抗ウイルス剤ですので、A型インフルエンザなのであれば、病院に行ってもらってください。発注はしていますが、いつ入ってくるかわかりません」
吉林省遼源市でもA型インフルエンザが多く発生し、子どもたちが病院のベッドに横たわっている様子を撮影した動画がネット上で公開されています。
また、地元の幼稚園や高校も流行により、学級閉鎖になったとの情報もあります。
ネットユーザー
「上海、寧波、天津では、インフルエンザの流行により学級閉鎖になりました。私の同僚の子どもは、普段幼稚園のクラスに20人以上いるのに、最近は急に人数が減ったそうです。地元の大学も25日から学校が始まる予定でしたが、未だに休校となっているようです」
これに対し、別のネットユーザーは、映像から確かに多くの学校が休校になっていることがわかります。ただ、A型インフルエンザなのか、他のウイルスによるものなのかは、まだ観察が必要だとしています。
中日友好病院呼吸器科の陳欣主任は、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの初期症状は、発熱や喉の痛みなどが似ており、抗原検査で判別できるといいます。
北京市民の中には、当局が流行の第二波をごまかすためにインフルエンザを利用しているのではないかと疑問を呈している人もいます。
北京市民・鄒氏
「もっと強力なインフルエンザがあると聞いたので、また新たな波がこないか心配です。病院へ行っても本当のことは分からず、今やPCR検査場も開いていません。当初から第2波や第3派が来ると言われていて、ずっと来ていなかったので、今インフルエンザが流行していると言われると怖いですね。疑わざるを得ません。だから、話題になるのも当然です」