中共への制裁 臓器狩り禁止法案が米下院で可決 

米下院は27日、「2023年強制臓器摘出停止法案」を賛成多数で可決しました。これは中国共産党(中共)による営利目的の強制臓器摘出という犯罪行為に対して、初めてとられた実際の行動です。

中共は10年以上にわたり、言論や思想により不当逮捕された、いわゆる「良心の囚人」から、強制的に臓器を摘出するという残虐な犯罪を繰り返してきました。 その事実が発覚して以来、米国の各地立法機関ではこの残虐行為を非難する決議がなされました。そして27日夜、米議会は「2023年強制臓器摘出停止法案」を圧倒的賛成多数で可決しました。

この法案は、中共の幹部が強制臓器摘出「臓器狩り」に関与した場合、その責任を追及し、処罰するとしています。具体的には、最高25万ドル(約3300万円)の民事罰、最高100万ドル(約1億3000万円)の刑事罰および20年の懲役刑が科されます。

法案を提出した共和党のクリス・スミス議員は、25年以上にわたってこの問題を調査してきました。スミス氏は、中共の臓器狩りは、主に法輪功学習者などの信仰に基づく団体を対象としていると強調しました。

米国下院議員クリス・スミス氏
「これは想像を絶する残虐行為です。28歳の若者が、法輪功やウイグル人などという理由だけで逮捕され、体を切り開かれて殺され、中共に2〜3つの臓器を提供していると思うと、想像を絶する残酷さです。命と臓器を奪われている犠牲者は、中国の国民です。皆とても若く、健康です。 中共が法輪功学習者を探し求めるのは、彼らが特に健康だからです」

スミス氏は、臓器狩りが行われている病院として北京の301病院を例に挙げました。中共の高官が必要とすれば、そこに行って臓器移植を受けることができるといい、被害者はすべて中共が迫害している団体であると語っています。

また、法案を提出したのは、米国人が、知らず知らずのうちに中国に行き臓器移植を受けてしまい、生きたまま摘出された臓器だと知らずに移植されることを防ぐ目的もあるといいます。

米国下院議員クリス・スミス氏
「このとんでもないレベルの残虐行為は、より多くの米国人が知るべきです」

なぜこれまで国会が動かなかったのか問われると、スミス氏は「このような残酷なことが事実だと人々が信じなかったこと」が主な理由だとした上で、「今では誰もが知っている」と答えました。

米国下院議員クリス・スミス氏
「多くの問題は信じられていないことと関係しています。多くの人が、これが事実だと考えていませんでした」

「今こそ、この問題に焦点を当てるべき時です。これは、刑務所で日々行われているあらゆる虐待や拷問の氷山の一角に過ぎず、様々な残虐な行為が今も行われているのです」

この法案は、臓器狩りに関与したすべての者を制裁することを目的とし、各国におけるこのような違法行為について政府が毎年報告することを義務付けています。

この法案は、米国で共和党と民主党の両党からの支持を得ており、 共和党のトム・コットン氏や民主党のクリス・クーンズ氏を含む12人の上院議員が、同様の法案を上院に提出しています。

 
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