近頃、中国大陸で凶悪な傷害事件が相次いでいます。河北省邯鄲市をはじめ吉林省や重慶市などで、ナイフで刺されたり、車に轢かれたりする事件が頻発し、多くの死傷者が出ています。
2日夜、重慶市でナイフを持った男が、路上で多数の人を切りつける事件が発生しました。また同日午後、吉林省でも、自動車が歩行者に突っ込み、多数の負傷者が出ました。
元教師の厳昱明氏は、本土で凶悪事件が頻発するのは、中国共産党(中共)の暴力的な洗脳文化の結果であるとみています。
中国大陸の元教師・厳昱明氏
「現代中国の社会情勢において、このような悲劇が起きたのは、まず中共が長年にわたって中国人の心を変容させてきたことが原因のひとつです。彼らが子供の頃から受けてきた教育は、党文化を基にした指導で、その核心は嘘と暴力です。そのため、中国国民は他者に敵意を抱くことが一般的になってしまったのです」
さらに前日には、河北省邯鄲市で、男が車で数人の歩行者に突っ込み、警察官に爆発物を投げつける事件が発生しました。 中国当局はこの事件について報道しておらず、国民はパニックになっています。
厳氏によれば、経済の衰退など社会状況の悪化により、人々の社会への不安が強まると、自暴自棄になり、社会への報復のために暴力的な手段に訴える人が出てくるといいます。
厳昱明氏
「経済の面から見ると、世界の産業チェーンの大転換により、中国大陸から大量の外資が撤退しました。大量の民間企業が閉鎖し、多くの人が職を失い、数千万人の人が窮地に立たされています。中国のような社会は、法治社会ではなく、人治社会であり、人々は法律意識がないために、経済的に困窮している人は、絶望すると極端な行動に出てしまうのです。中共の統治下では、中国の経済状況は良い方向に向かわず、今後もこのような事件は起こり続けるでしょう」
また、中国の元エンジニアである金氏は、中国で悪質な事件が頻発するのは、中共が長年にわたって憎悪や普遍的価値と相反する価値感を宣伝してきた結果だと考えています。
定年退職した中国の元エンジニア・金氏
「多くの悲劇の根本的な原因は、中国国民が何十年にもわたって、憎悪と階級闘争を教え込まれたため、必然的に凶暴な性格になったのでしょう。中共が国や権力を奪って以来、人間性や人道といった価値観の提唱は許されず、中国社会の劣化を招いています。このままでは、希望は見いだせません」