米タイム誌が今年の「最も影響力のある100人」を発表し、北京の四通橋でたった一人で抗議活動を行った「現代のタンクマン」の異名をもつ勇者・彭立発氏がランクインしました。
影響力のある100人 四通橋の勇士ランクイン
14日、米タイム誌が2023年の「影響力のある100人」を発表し、北京の勇者・彭立発氏がランクインしました。彭氏は、昨年10月、四通橋に横断幕を掲げ、中国共産党(中共)の一党独裁を廃止し、民主と自由を実現するよう要求しました。
四通橋事件後、中国全土で「白紙革命」が勃発しました。しかし現在では、彭氏をはじめ、多くの白紙革命の参加者が逮捕または行方不明となっています。
彭氏のほか、米国の女優アリ・ウォン氏やオスカー俳優のキー・ホイ・クァン氏、中国の企業家、曽毓群氏もランクインしました。
許志永氏 丁家喜氏がノーベル平和賞候補に推薦
先日、「新公民運動」の提唱者である許志永博士と丁家喜弁護士が「国家権力転覆罪」として、それぞれ14年と12年の刑を言い渡されました。
これを受け12日、十数人の民主派の華僑が、2024年のノーベル平和賞への2人のノミネートを推進するための署名を始めました。
最初の署名者には、王丹氏、封従德氏、周鋒鎖氏、陳建剛氏、呉祚来氏などがいます。
失業者の大量流入で 中国配達員の収入激減
14日、中共の公式メディアに「人員過剰。フードデリバリーの仕事はあてにできない」と題する記事が掲載されました。この記事は、ネット上ですぐさま議論を呼び、話題となりました。
フードデリバリーや宅配便、ライドシェアなどは、かつては人々から困ったときの副業先として見られていました。しかし、最近では失業者が大量に流入し、配達業界は競争が激化したため、内部争いや収入減少などの事態に陥っています。
記事では、清華大学の莫明墉博士が、経済的に苦しい時期に配達の仕事をしていたことも明かしています。しかし、この業界は現在、人員過剰の状態で、学部卒業生の割合は30%以上にも達するといいます。
上海の大学生 就職率わずか33%
上海海洋大学内部での会議の写真が流出し、写真からは4月11日時点で、上海の大学の平均就職率は32.8%、応用研究型大学の平均就職率は21.95%であることがわかりました。なかでも学部生の就職率は24.1%にとどまっています。 平均就職率は33%ほどで、中共当局の公式の発表とは大きくかけ離れています。
これまで、中共が公式に発表した大卒者の就職率の「統計」は、90%以上であることが多く、今回の件で水増しが発覚しました。
劉亜洲が重刑判決 著書も削除
中国の第3代国家主席・李先念氏の娘婿で、空軍上将の劉亜洲が重い実刑判決を受けたとするニュースがネット上を駆け巡り、通販サイトでは劉亜洲の著書が削除されました。一部では、劉氏が江沢民や曽慶紅派と密接な関係があるという噂もあります。
香港メディア「星島日報」の報道によれば、中国国防大学の元政治委員である劉亜洲が失脚し、軍事司法に引き渡されたといいます。 また、軍は3月に「劉亜洲の有害情報」の削除を求める通達を出しています。
中国のジャーナリスト・高瑜氏は12日、「昨年はまだネットで劉亜洲の本が大量に売られていたが、今は本当になくなっている」とツイートしました。
また同時に、中共の左派系サイト「紅色文化」も劉氏を中共軍の裏切り者ナンバーワンとして批判し、軍事委員会主席が指揮を執る制度に抵抗し反対したなどとする記事を掲載しました。
セルフメディアで司会を務める李大宇氏は、表向きは劉亜洲への批判と静粛だが、実際のところは、中共の軍内部に対する思想統制の動きだと語っています。
オーストラリア・シドニー工科大学の中国学教授の馮崇義氏は、ラジオ・フリー・アジアに対し、「中共による劉亜洲の粛清は、軍内の反戦勢力の粛清と関連しているが、戦争への準備を否定する動きを封じることはできない」と述べました。