8日、カナダ政府は中国共産党在カナダ領事館の外交官・趙巍氏を国外追放しました。趙氏は、中共がカナダ保守党議員の情報を収集するのを手助けしたとして、追及されています。
カナダのメラニー・ジョリー外相は声明で、「カナダは趙巍氏をペルソナ・ノン・グラータ（好ましからざる人物）に認定しました」「今回の決定はあらゆる要因を慎重に検討した上で下されたものです」と説明しました。
今回の事件の発端は、2021年にカナダ保守党の荘文浩議員によって、中共が行った新疆ウイグル自治区での大量虐殺を罪として有罪にする動きが国会で採決されたことにあります。その後、中共は荘文浩議員に対し制裁を科しました。
カナダの日刊紙「グローブ・アンド・メール」は今月、中共の情報機関が香港にいる荘議員の親族に関する情報を求め、脅迫を試みていたと報じました。同紙はさらに、在カナダ中国総領事館の職員である趙巍氏がこれに関与していたと報じています。
同事件の発覚を受け、カナダのジョリー外相は先週、中共による国会議員に対する脅迫を容認しないと強調しました。
カナダ外相、メラニー・ジョリー氏
「私たちは、いかなる形態の外国の介入も許しません。さらに、私たちが物事の結果を考慮するとき、私たちは外交官の追放を含むすべての選択肢を検討します」
在カナダ中国大使館は、この追放に対して、断固として抗議しています。
今回の追放により、カナダと中国の緊張がさらに高まることが予想されます。
