中共が外資コンサル摘発 米欧商会は不安視

中国共産党(中共)は8日、中国と米国に拠点を置くコンサルティング会社キャップビジョンが海外情報機関の手助けをしているとして、同社に対して調査を行い、少なくとも2人を逮捕したと発表しました。

中共メディアによれば、蘇州国家安全局、市場監督管理局、統計局が共同で、管轄区域内にあるコンサルティング会社キャップビジョン蘇州支店を家宅捜索したと報じました。また、上海、北京、深センにある同社の事務所も家宅捜索されたということです。

これは、中共による外国企業への弾圧の最新のものです。ここ数カ月間で、米国の企業信用調査会社ミンツグループの北京事務所が家宅捜索され、従業員が逮捕されました。この他にも、コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーの上海オフィスの調査、日本のアステラス製薬従業員のスパイ容疑での逮捕、そして米国のチップメーカー、マイクロンも中共の「国家安全保障」に干渉したとして捜査されています。

9日、欧州連合(EU)および中国にある米国商工会議所は、中共当局による反スパイ法の拡大や、中国で活動するコンサルティング会社への調査に不安を感じているとし、こうした行為が中国経済に対する投資家の信頼を損ねていると述べました。

中国にあるEU商工会議所は、こうした取り締まりは憂慮すべき兆候であり、中国で活動する外国企業が感じている不安や不確実性を浮き彫りにしているとの声明を発表しました。

上海にある米国商工会議所は、外資系企業に対するこうした取り締まりに懸念を表明するとともに、業界関係者が「地雷を踏む」ことを回避できるよう、中共当局に対し、「レッドライン」を明確にするよう要求しました。

 
関連記事