香港の民主化運動である反送中運動から4年が経とうとしています。これまでに1万人以上の香港人が逮捕され、世界中から今も支援の声が寄せられる中、活動が続いています。10日、台湾の台北市では1000人規模のデモ行進が行われ、多くの香港人が参加し「民主化を諦めない」姿勢を示しました。
曾馨旻レポーター
「黒い服を身に纏った香港人と台湾人が肩を並べて行進しています。6月は香港の反送中運動から4年目の節目で、この日、香港人はまだ諦めない姿勢を示し、再び民主主義の自由な香港になることを訴えました」
香港人は「逆風に立ち向かい、再び香港で会おう」をテーマに台湾でデモ行進を行い、主催者によると1000人近くが参加したということです。
台湾在住の香港人
「他の人が警察から銃やスポンジ弾で撃たれているのを見ました。その恐怖は今もありますが、それでも私は出てきて戦います」
台湾在住の香港人
「海外の香港人、民主主義と自由を求める人たちは、その責任を果たし、声を上げられない人たちのためにも立ち上がるべきです」
台湾在住の香港人
「自由、民主、人権のための戦いを私たちはあきらめていません」
デモの横断幕には、これまでの民主化デモの流れが細かく描かれています。さらに、人々の手には「自由が打ち砕かれた」「全体主義に抵抗する」などというスローガンが掲げられています。デモ行進には台湾NGO職員の李明哲氏や香港の弁護士・桑普氏も参加しました。
デモ活動に参加した台湾市民
「このような香港の民主化デモがあって、香港人が何度も何度も出てきて中国共産党(中共)と戦ったからこそ、また香港に対する中共の強権政治があったからこそ、世界は中共の覇権拡大に警鐘を鳴らすことができたのです」
デモ活動に参加した台湾市民
「今、香港人は民主化だけを信じて前に進んでいます。私が一緒に立ち上がらなければ、彼らを支持する人はいないでしょう」
香港警察の発表によると、2019年6月9日から2022年12月31日までに、香港警察はデモ活動において1万人以上を逮捕したとしています。香港でデモ活動を経験した香港人は、台湾の現状に対しても憂慮しています。
台湾在住の香港人
「中共の邪悪な面、あるいはその手段というのは非常に恐ろしいものです。しかし、台湾の人たちは、まだその真髄を知らないようです。すでに何度も言いましたが、我々が示すこの見本は、一度きりです」
中共勢力が台湾にも浸透することを懸念している香港の人々は、台湾の人々に対して香港の反送中運動を教訓にし、中共を真に理解するよう呼びかけています。