中国共産党 沖縄県知事を丸め込む

沖縄は、米軍の中でも前線の最重要基地であり、与那国島は台湾からわずか100キロしか離れていません。4日、中華民国(台湾)立法院のトップ、游錫堃院長が、台湾の超党派議員団や宜蘭県長ら80人あまりを率いて、フェリーで与那国島へ出発したのと時を同じくして、中国共産党(中共)が沖縄県の玉城デニー知事を中国に呼び寄せていたことがわかりました。台湾の王定宇立法委員は、今回の外遊は、台湾、米国、日本と中共との間の安全保障および地政学的な綱引きを示すものでもあったと話しています。

立法院外交および国防委員会委員・王定宇氏
「日本はすでに、与那国島の空軍基地を拡大し、滑走路をF-35Bのような最新鋭戦闘機の離着陸ができるようにする予算を盛り込んでいます。台湾と日本にとって、南西諸島、特に宮古海峡の共同防衛は非常に重要だと言えます」

「沖縄県知事は現在中国を訪問中であり、中共は現在の沖縄県知事との関係を深め、地域の安全保障問題における日米台の協力を妨げようとしているのでしょう」

王氏によれば、台湾の国会議長が与那国島を訪問した際に、日本側は重鎮級の国会議員、それも元沖縄県知事を父にもつ国会議員が出迎えたことで、日台同盟の必要性と重要性が示されたと述べました。また、中国の現地メディアは玉城知事のインタビュー記事を掲載し、「台湾有事は日本有事」という論調をもって、沖縄を戦場にすることは許されないとしています。これに対し、台湾外交部は、県知事の発言は日本政府の立場を代表するものではないとし、台湾海峡の平和と安定の重要性は国際社会にとってますます大きな関心事であることを改めて強調しました。

 
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