中国共産党(中共)国務院は最近、福建省寧徳、山東省石島湾、遼寧省徐大堡における3つの大規模な原子力発電プロジェクトを承認しました。一部の専門家は、中共体制下での原発建設にはオープンで透明な規制ができないため、安全上のリスクがあるのではないかと懸念しています。
7月31日に開かれた中共国務院常務会議で、3大原子力発電プロジェクトの運転・建設部門に新たな部門の追加が決定されました。
中国専門家、元首都師範大学准教授・李元華氏
「なぜ中共はこの時期にそれを行ったのかというと、この大型プロジェクトが経済を少しでも活性化させることを期待しているからです。国民が最も心配しているのは技術面です。中共がいつも大口を叩いていますが、実際には多くの核心技術が解決されていない可能性があり、国際排出基準や安全基準を満たせない可能性があることを知っているからです。もうひとつは、中共にはすべてに対して独立した監督機関がなく、独自に構築し、独自の発言権を持っていることです。万が一のことが起き、国民に有害なことがあっても報道されません。これこそ国民が最も心配していることです」
2021年6月、広東省にある台山原子力発電所の1号機が「差し迫った放射線の脅威」に直面していることが内部告発によって明らかになりました。内部告発者は、70本以上の燃料棒が破損し、放射能漏れを引き起こしていると明かしました。
中国専門家、元首都師範大学准教授・李元華氏は、中共が原発プロジェクトに対する規制メカニズムを欠いていることと、官僚の腐敗が蔓延していることが相まって、巨大な災難につながる可能性があると指摘しています。
李元華氏
「中共の官僚たちにとって、プロジェクトが大きければ大きいほどよく、その分お金をむさぼることができます。原発も同じで、官僚はみな目先のことしか見ておらず、利益があればやるので、将来の世代のことなど誰も考えていないのです。現在、原子力発電所の問題は、技術的に安全かどうかではなく、本当に安全かどうかが誰にもわからないということです。彼らは世界をリードしようと主張していますが、実際にはその基準に達していないから出ていけないのです」
台湾に最も近い寧徳原子力発電所は、すでに4基が稼働中、2基が第2段階の更新中ですが、中共総会は、ここに中国製の第3世代の原子力発電技術を採用することを決定しました。
台湾エネルギー・デジタル変革弁公室 副秘書長・呉玉茹氏
「中国の戦略的位置という点では、福建省は確かに台湾に非常に近いです。福島の原発事故と同じように、誰もが何らかの恐怖を抱くでしょう。台湾はすでに原発を使用していません。中国は、そこまでの実行力があるのなら、国民の恐怖のレベルを下げるために、太陽エネルギーや太陽光発電、水力発電などの再生可能エネルギーにもっと投資すべきです」
台湾エネルギー・デジタル変革弁公室の呉玉茹副秘書長によれば、電力開発プロジェクトは人々のことを考慮すべきだといいます。
呉玉茹氏
「この行政権は、国民の信頼を得るプロジェクトに使うべきではないでしょうか。そうすれば、Win-Winの関係が築けるでしょうし、それほど大きな論争を生むこともないでしょう。もちろん、産業界の利害関係が連鎖するかもしれませんが、国民にとってはやはり安全が第一なのです」