米国送電網の専門家であり、安全保障政策センターの代表を務めるトミー・ウォーラー氏が、新唐人テレビの最近のインタビューで、米国の送電網が中国製の超高圧変圧器に大きく依存していることが、米国を危機に陥れていると語りました。
米国送電網専門家、トミー・ウォーラー氏
「2020年5月1日、トランプ氏は国家送電網を巡る緊急事態を宣言する大統領令に署名しました。そこで人々は、我々の大規模な電力システムが、中国を含む米国と敵対する一部の国に依存するようになっていることに気づきました」
米国送電網の専門家であり、安全保障政策センターの代表を務めるトミー・ウォーラー氏は、米国の送電網が中国製の超高圧変圧器に大きく依存していることによる今後の影響について警告しています。
超高圧変圧器は、米国の送電網における発電、送電、配電のシステム全体で重要な部分を担っています。
ウォーラー氏によると、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の報道によれば、2019年より前に、米連邦政府は中国製の超高圧変圧器を押収し、サンディア国立研究所に持ち込んで検査を行ったといいます。その時点で、トランプ政権はすでに送電網のセキュリティ問題を認識していたということになります。
トミー・ウォーラー氏
「トランプ氏は、これが非常に憂慮すべき攻撃の媒介であることを認識しており、大統領令によってこの問題に対処しようと試みていました。ただ残念なことに、バイデン政権が発足した初日に、この大統領令は停止されました。その後、中国からさらに約100台の変圧器が輸入され、現在では米国の送電網に約400台設置されています」
ウォーラー氏が主演するドキュメンタリー映画『グリッドダウン・パワーアップ』では、人々への警告を発しており、国民や政府への行動を呼びかけています。
ウォーラー氏は、歴史を振り返れば、停電がもたらす結果は明らかだといいます。
トミー・ウォーラー氏
「(1977年)ニュージャージー州の変電所に落雷があり、ニューヨーク市で停電が発生しました。その時、24時間以内に4500人以上の強盗が逮捕され、550人以上の警察官が職務中に負傷し、市は24時間で3億ドル以上の損失を出しました」
ウォーラー氏によれば、解決策を見出すことが先決であり、まずこれらの中国製変圧器がどこに設置されているかを特定し、それを検査したうえで、米国が独自の変圧器を製造できるようにする必要があると述べています。