「白紙革命」に参加したため、警察から何度も精神病院に送られ、迫害を受けた中国の青年、張俊傑さんがいます。張さんは数日前、ニュージーランドへの脱出に成功し、新唐人テレビの記者に迫害体験を詳細に語りました。本日は、彼が明かした南通第四精神病院での、反体制派に対する迫害の真相に迫りたいと思います。
19歳の張俊傑さんは2022年12月から2023年4月にかけて、「白紙革命」と「花火革命」に参加したことを理由に、中国共産党(中共)の公安部隊と家族に地元の精神科病院である南通市第四病院に3回送り込まれました。
張俊傑さん
「私は精神疾患などない普通の人間ですが、共産党と習近平に反対したというだけで、精神疾患として扱われました。当時、公安当局や何人かの医師は、『精神病かどうかは医師が決めることではなく、政府と党が決めることだ』とはっきり言ったのです」
病院の1号館の7階に監禁された張さんは、そこが患者を拷問する地獄であるだけでなく、中共が反体制派を迫害する秘密の場所であることに気付きました。
張俊傑さん
「7階全体に多くの反体制派が監禁されています。たとえば、かつて上海市や海南島で商売をしていた曹錦生氏は、米国に移住したくてもパスポートが手に入らず、しかたなく政治亡命を求めて米国大使館に庇護を求めました。しかし大使館の外で中共の警察に逮捕され、一晩で南通市に送り返されて精神病院に入れられました」
張さんによれば、彼が入院したとき、曹氏はすでに1カ月近く収監されており、彼が退院したとき、曹氏はまだそこにいて、誰とも面会していなかったといいます。
張俊傑さん
「もう1人、江長宏氏という人がいて、彼はもともと中学校の教師で、おそらく50~55歳くらい。通州あたりの出身だと思われます。彼は2012年、習近平が政権についたばかりのころ、中共の指導者に、習近平に『中国の民主化を推進してほしい』という手紙を書いたため、精神病院に10年間監禁されることとなりました」
江氏は10年の間に何度か釈放されましたが、すぐにまた病院に戻されたというのです。
張俊傑さん
「また、取り壊しや移転の補償が不当であるとして陳情した農民が2人いて、それぞれ2年間と4年間監禁されました」
張さんは、反体制派を精神病院に閉じ込めるという中共のこのやり方は極めて卑怯なものだと考えています。
張俊傑さん
「当時、私は警察に対して、『拘置所や刑務所に入れられたりしても文句はないが、精神病院に入れられるのは非常に苦痛な行為だ』と言いました」
また、張さんにとって受け入れがたいのは、家族の振る舞いでした。彼の家族は、彼が精神病院に送られるのを何度も手助けする役割をしていました。その過程で、張さんの父親は何度も嘘をつき、祖父も何度も彼を殴打しました。
張俊傑さん
「私が公安当局に迫害されているとき、家族は傍観しているだけでなく、それに協力し、息子、孫である私への迫害に加担していたのです。血のつながった家族が、ただ自分の利益や仕事、そして党精神のために、人間性を捨てて公安当局と一緒になって私を迫害するとは、本当に思いもしませんでした。これは本当に予想もしなかったことです」
張さんの祖父と父親はともに中国共産党員ですが、彼らの言動は成人したばかりの張さんにはとても理解できませんでした。
張俊傑さん
「中国のように、ますます共産党に破壊されていく国で、なぜこれほどまでに多くの保護者がわが子よりも、中共や公安に加担して自分たちの子供を迫害するのか、私にはとても理解しがたいことです」
現在、自由な世界に逃れた張俊傑さんは、中共の迫害からまだ逃れていません。彼らは張さんに電話をかけ、「海外で発言するな、さもなくば逮捕するぞ」と脅迫しています。その一方で、彼の唯一のクレジットカードを凍結し、経済力を断ち切りました。
しかし、張さんは自分の行いに対して、後悔しませんし、引き下がるつもりもないと語っています。
張俊傑さん
「私が行っていることは、自分の良心に従っており、中国の民主化と自由へのコミットメントに反していません。だから、私は何の後悔も感じていません。中共が私の家族をどれだけ迫害しようと、私はこれ以上恐れることはありません」