新たな伝染病が発生しているなか、中国共産党(中共)当局は24日、欧州とアジアの6か国を対象にビザ免除措置を実施すると発表しましたが、専門家から非常に不適切だと指摘されています。
11月24日、中共外交部は、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシアの6か国を対象に、ビザを免除する措置を12月から1年間試行すると発表しました。
これらの6か国の国民は、通常のパスポートを所持していれば、ビジネス、旅行、観光、友人や親戚の訪問などによって中国に入国する際、ビザ免除で15日間滞在することができます。
現在、世界の45の国と地域だけが、中国国民に対してビザ免除、あるいは到着ビザの政策をとっています。しかし、ビザ免除政策は、中共が威厳を捨て、外国為替支援に頼っていることを示しているとの見方があります。
サウスカロライナ大学エイケン校・謝田教授
「一般的に国際的な場では、2つの国が互いにビザ免除を認めた場合、当該国の地位と尊厳を示すために、同時にビザ免除政策を実施するものです。しかし、今回のことは、中共が頭を下げ、さらにボトルラインを下げたことになります。なぜなら、中共は外貨と資金が不足しているからです。これらの国に対してビザ免除を実施することで、より多くの人が中国に来ることを望んでいるのです」
時事評論家・唐靖遠氏
「これはつまり、中共の経済が疲弊の一途をたどっていることを示しています。今回のビザ免除が15日間に限定されているのは、低い姿勢を取らなければならない中、少しでも面子を保ちたいという中共の強がりでしょう」
しかし、中共のビザ免除の動きは限定的な効果しかなく、期待されたような外資誘致にはつながらないと指摘する分析もあります。
謝田教授
「中国への渡航に対する世界中の人々の関心が大きく低下している中、外国人、外国企業、外国人ビジネスマンに対する中共の多くの制限や敵意、さらには反スパイ法の施行により、外国人にとって、中国でビジネスを行うことはもはやそれほど魅力的ではなくなったのでしょう」
唐靖遠氏
「外国人投資家や観光客が来ない本当の理由は、中共が現在、いわゆる『政治安全第一』という政治志向のアプローチを実施し始めているからです。多くの外国人観光客や投資企業家は、中国に到着した途端、身の安全や財産の安全に対する大きな脅威に直面するかもしれません。一部のビザ措置を改善するだけでは、まったく意味がないのです」
中国で複数の感染症が蔓延している中、ビザ免除を実施することは、中共が昨年、感染が深刻だったころに突如入国制限を緩和した奇妙な行動を彷彿とさせます。
謝田教授
「この時期に国を開放することは基本的に有害といえます。中共は再び、国民や外国人の身体的・心理的安全よりも、自らの利益を優先したのです」
唐靖遠氏
「中共がこのような方法で問題を片付けようとしている可能性はあるのでしょうか?特に、中国で肺炎が新たに発生しているのを見ると、客観的に見て、伝染病の蔓延を加速させる役割を果たすことになるでしょう」