混乱する中共、さらなる大粛清開始か?

ここ数か月、中南海の幹部たちの奇妙な失踪や死亡のニュースが頻発し、中国共産党(中共)は混乱に陥っています。一部の米メディアは、中共の党首はスターリン主義的な粛清を進めていると主張しています。分析によれば、スターリンよりもさらに残忍で血なまぐさい毛沢東式の大粛清が目前に迫っているといいます。

米メディア「ポリティコ」が掲載した「習近平のスターリン主義的な粛清」と題する記事では、2012年に始まった中共の反腐敗キャンペーンで、数百人の軍幹部と数千人の高官が逮捕、失踪、あるいは「自殺」しているといいます。

今年後半から、中共第20回全国代表大会で選出された中央委員が相次いで罷免されたり、死亡したりしています。ロケット軍の幹部の問題が発端となり、多くの中共の将校や金融部門を監督する幹部が拘束中に死亡しました。

中でも、秦剛元外相が7月末に自殺あるいは拷問死となったことが暴露され、10月末の李克強前首相の急死は、政治的殺人と強く疑問視されています。
報道では、スターリン主義的な粛清が中国の政治システムを席巻していることを示唆しています。

分析によれば、中共は混乱状態にあり、噂が真実かどうかを判断するのは難しいとしていますが、中共内で大規模な粛清が行われていることは間違いないといいます。

カナダ在住作家・盛雪氏
「彼はスターリンの方法で粛清しているのでしょうか?実際、彼の粛清は非常に混沌としていて、ただの殺戮に近い粛清です。スターリン時代の粛清も非常に残酷で、多くの人が虐殺され、冤罪に遭いました。彼もまた、国家機構全体を動員し、特に秘密警察を利用しています」

1922年にソ連の中央委員会書記長に就任したスターリンは、1924年に初代指導者レーニンが死去した後、政敵の粛清と権力の一元化を開始しました。1935年には新たな粛清が始まり、ソ連第17回大会で選出された中央委員と候補委員の70%が銃殺されました。レーニンの遺書に記されていた6人の指導者のうち、スターリンを除く全員が非業の死を遂げています。当時レーニンに従っていた古いボリシェヴィキもほとんどが一掃されました。

ソ連の歴史学者たちは、国家安全保障の資料から、1936年から1939年の間だけでも、少なくとも50万人が処刑されたことを突き止めました。スターリン時代では約1500万人が殺され、スターリンが死去した時、1200万人が獄中に閉じ込められていました。

豪州在住の歴史学者・李元華氏
「至高の独裁者は政権の正統性を持たないし、国民を納得させることもできません。彼は権力を使って個人的権威を獲得しなければなりません。この権力を行使する対象の中には、独裁者の政治的敵対者や、政治的見解を共有しない者も含まれています。したがって、スターリンの粛清には、官僚や民間人を含む何百万人もの人々が巻き込まれました。現在の習近平のやり方は、スターリンとは異なる規模で行われています」

公開情報によると、2012年から2022年の間に、少なくとも500万人の中共幹部が調査対象になったといいます。

盛雪氏
「彼の粛清はまだ終わっていません。スターリンほど残虐的なものではないという人もいるでしょう。しかし、彼の統治によって引き起こされた死者の数はそれだけにとどまりません。中共ウイルス(新型コロナウイルス)による死者数だけでも、いまだに謎ですが、膨大な数に上るでしょう」

分析によれば、中共当局は毛沢東式の党内大粛清を実施し、毛沢東の文化大革命の路線を歩んでいるといいます。

米在住時事評論家・藍述氏
「彼は毛沢東の時代に向かい、当時の毛沢東の粛清政策を具体的に採用しています。毛沢東はスターリンよりもはるかに多くの人々を殺したのですから、彼をスターリンに例えることはできません」

毛沢東とスターリンは、「数千万人」以上の人々を殺した殺戮者として知られています。毛沢東が1958年に行った「大躍進」政策は飢饉を引き起こし、数千万人の中国人の命を奪いました。そして、10年間続いた1966年の文化大革命は、中国全国民にとって災難であっただけでなく、中共第8回全国代表大会で選出された中央委員とその候補の7割が排除されました。また指導者が次々と投獄されたり、その過程で死亡したりしました。中共の様々な運動で、約6千万人から8千万人が不自然な死を遂げ、これは人類史上、過去2回の世界大戦の死者数よりも多いです。

盛雪氏
「中共は、長い間姿を見せなかった国防部長やロケット軍をはじめ、政治、経済、軍事、司法、国家安全、公安など、ほぼすべての分野の人材を粛清しています。実際、彼は毛沢東を凌ぐ存在になるでしょう」

アナリストたちは、中共の官僚たちにはさらなる残忍で血なまぐさい粛清が待ち受けていると考えています。

 
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