先日、米議会はサンフランシスコで開催されたAPEC首脳会議中に、反共産主義者が中国共産党(中共)の暴漢に襲撃された事件について記者会見を開きました。記者会見で被害者たちは、中共の国境を越えた弾圧を暴露し、親共産主義者による暴力の証拠を提出しました。
11月11日から17日にかけて、サンフランシスコで開催されたAPEC首脳会議に出席した中共党首に抗議するため、米国内の100以上の人権団体が抗議活動を行いましたが、親共産主義者に襲撃され、数十人の負傷者が出ました。
米東部時間12月12日、「中国問題に関する連邦議会・行政府委員会(CECC」は、中国の人権擁護団体との記者会見を開き、この事件の被害者たちに焦点を当てました。
中国民主党青年部執行長・界立建氏
「今日、私を除く6人の被害者が来てくれました。16日の午後、李徳龍さんは習近平が泊まっていたセントレジスホテルの前で殴打されて意識不明となり、頭部を負傷しました。2人目は張開宇さんです。また、香港人男性の周さんは74歳で、2度にわたって残酷な暴行を受けました。最初は16日、セントレジスの前で十数人に殴打されました。そして、17日、彼は李徳龍さんと張開宇さんとともに再び暴行を受け、張開宇さんが最もひどく暴行されました」
中国民主党青年部執行長の界立建氏とほかの3人の被害者も暴行を受け、負傷しています。
界立建氏
「私たち中国の反体制派だけでなく、チベット人、ウイグル人、香港の人々も大きな被害を受けており、スピーチを行いました。私の場合、襲われて負傷したことに加えて、家族が襲われたことについても、まとめてスミス議員に送りました」
人権団体「ヒューマニタリアン・チャイナ」の周鋒鎖執行長は、デモ隊を襲撃した親中派グループは明らかに専門的な訓練を受けているとし、在米中共大使館や領事館とつながりがあることを示唆していると明かしました。
周鋒鎖氏
「11月14日から17日にかけて、2千人以上の親共産党主義者がサンフランシスコの通りに押し寄せ、数百人の反共デモ隊に暴行を振るいました。数十人がひどく殴打され、10人以上が血を流し、5人ほど病院に運ばれました」
中国民主党全国委員会の執行委員である趙昕氏は、中共は組織的かつ計画的な多国籍弾圧を行っており、意図的に紛争を引き起こし、その隙にデモ隊を攻撃し暴行を加えたと譴責しています。
中国民主党全国委員会の執行委員・趙昕氏
「どの紛争現場でも、中国民主党の関係者だけでなく、ほとんどすべての団体が暴行を受け、2度、3度と殴打される者も多くいました。今回、米議会は記者会見を開き、これらの目撃者と証拠は疑う余地もなく中共の醜い残虐行為を暴露し、米国の議員や関係者、関連部門の大きな関心を引き起こしています」
香港民主委員会執行長の郭鳳儀氏は、中共を支持する暴力者は鉄の棒をもって、抗議者たちを脅迫していると語り、彼女自身もまた身体的脅迫を受けたことを明らかにしました。
香港民主委員会執行長・郭鳳儀氏
「APECが開催された週に、私は習近平が泊まっていたホテルの前で抗議活動に参加するよう、反共産主義者たちを招待しました。そして、ネット上での嫌がらせが急に増え、私を縄で縛って闇市場に連れて行き、その後、香港に返すと脅迫する人もいました」
CECC委員長である共和党のクリス・スミス下院議員はプレスリリースの中で、問題の事件は米国内において露骨に国境を越え弾圧がエスカレートしたものであると述べています。
CECC委員長、共和党のクリス・スミス下院議員
「中共は、海外の反体制派に対する嫌がらせや攻撃を行なう事で悪名高く、ウイグル人、チベット人、香港人、そして、自由を求めて中国を脱出した人々を標的にしています。また、これらの人権侵害を勇敢に報道するジャーナリストや、中共に反対する発言をする政治家、あるいは中共に反対票を投じる政治家も標的にされています」
スミス議員はまた、中国領事館が情報収集、潜入、その他の国境を越えた弾圧活動のために、いわゆる「領事ボランティア」という組織を世界中に設立していることも指摘しました。
スミス下院議員
「米国の議員たちとともに、私たちは中共による国境を越えた弾圧に対して具体的な行動を起こすための動議を提案しました。中共が行ったことの責任を追及できるよう、この動議が一刻も早く推進され、法制化されることを願っています」