6月2日、六四天安門事件の35周年を追悼し、「共産主義の犠牲者記念碑」が自由彫刻公園(米国)に設置されました。彫刻家の陳維明氏は、この記念碑が共産党政権による数億人の非正常な死を象徴していると述べています。
六四天安門事件の35周年を記念して、陳維明氏の新作「共産主義犠牲者記念碑」が自由彫刻公園にお目見えしました。
彫刻の上部には共産党政権を表す鎌と斧が描かれ、下部には1500を超える骸骨と人の顔が積み上げられており、中共の支配下で、経験した数億人の苦しみと犠牲を表しています。
陳維明氏
「碑文には、共産党の体制下での苦難と死亡者数が、世界中で最も深刻なものとして刻まれています。法輪功、チベット人、ウイグル人、そして中国本土の民主と自由を求める人々が含まれています」
彼はまた、ソビエト連邦、東ヨーロッパ、カンボジア、北朝鮮など、共産主義政権が成立した後に多くの人々が亡くなったことを指摘しました。
さらに、陳維明氏は彫刻の下部に描かれた、骨の山から這い出る人物について説明します。それは90歳を超える中国の反右派運動の生き残りである馮国将氏を象徴しています。
陳維明氏
「彼は三度の投獄を経験し、死にかけながらも生き延び、無期懲役、さらには死刑を宣告されました。インドネシア華僑であったため、後に命を救われました。彼は何度も脱獄を試み、私の作品は、彼が骨の山から鉄条網をかき分け、自由を求めて逃げる姿を描いています」
中国反右派集中キャンプの生存者、馮国将氏
「それは中共の邪悪さを反映しています。中共は8千万の中国人民を死に至らしめたのですから、世界中の人々は、中国人民と団結し、共産党を打倒し、その暴政を終わらせるべきです」
その日、中国民主運動海外連絡会の主席である魏京生氏をはじめとする数百人が、記念活動に参加しました。
中国民主運動海外連絡会の主席、魏京生氏
「私は、これらの(六四天安門事件の)犠牲者たち、彼らの犠牲は普通の死とは異なり、人類の歴史において、重大な出来事を生み出しました。それは、強大な共産主義勢力に対する大きな衝撃だったのです」
「共産主義犠牲者記念碑」の彫刻は、ゼロから創造され、制作には約1年の時間がかかりました。最大で30人以上のボランティアが呼びかけられ、その協力により無事完成しました。