上海伊勢丹が閉店、外資系百貨店続々撤退

中国で景気が後退している中、デパート業界も次第に落ち込んでいます。多くの著名な外国資本のデパートが中国市場から撤退する動きを見せており、かつて大変な人気を博した上海の伊勢丹も正式にその幕を閉じました。

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「梅龍鎮の伊勢丹百貨店へようこそ。本日をもちまして営業を終了します。27年間のご愛顧に心より感謝申し上げます。皆様の幸せと万事においてのご多幸をお祈り申し上げます。またのお会いを楽しみにしております。ありがとうございました」

6月30日、伊勢丹は上海梅龍鎮店の閉店を発表し、27年間にわたる営業に幕を閉じました。現在、伊勢丹は中国に天津店のみを残すこととなりました。

上海に住む朱さんは、新唐人に対して、中国の経済が減速している影響で、上海のショッピングモールは非常に静かで、閑古鳥が鳴くほどだと話しました。

上海に住む朱さん
「3年間の封鎖政策を考えてみてください。それは本当に人々を苦しめたものです。市民は不満をため込んでおり、皆、お金を手元に置いて使わないんです。金持ちは消費を控えているだけでなく、中には逃げ出した人もいます」

朱さんは、自分の知る限り、上海伊勢丹は、以前から閉店したがっていたが、政府が閉店を許さずに、時間を引き伸ばしていたと述べました。

朱さん
「伊勢丹は以前から閉店を考えていましたが、政府がそれを引き留めていました。面子を保つために店を続けさせていましたが、そのために会社は毎月、賃料や人件費などの出費をしなければならず、もうそれを賄うことができなくなってきたのです。無駄にお金を投入し続けて効果がないため、撤退を決定しました」

多くの上海の住民が、上海で閉店する企業や店舗、ショッピングセンターが増えていると話しています。

上海に住む王さん
「上海の百貨店は客足が遠のき、人の姿がまばらです。モール全体で見ても、ほとんど人がいません。店は営業していますが、訪れる人はいません。店内の照明は点いていますが、人通りはありません」

上海に住む劉さん
「昔のような活気はなくなり、消費者も減りました。かつては多くの人で賑わっていましたが、今はずいぶんと人出が少なくなっています。その結果、一部の店舗は撤退しました」

近年、中国のデパート業界は閉店の波に見舞われています。太平洋百貨、イオン、百盛、大洋百貨、新世界百貨、平和堂など、かつて中国の主要都市で人気を集めた百貨店が相次いで中国市場から撤退しています。

連商網零售研究センターが出した統計によると、2023年だけで、中国では21店の有名な百貨店が閉店すると発表されました。

 
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