独占インタビュー:中共元高官、庶民について語る 

中国共産党(中共)の公式発表によると、中国は貧困から完全に脱出し、小康社会(中等生活水準社会)に進んだとされています。しかし、元省直属機関の副局級幹部(中国の官僚体系における一つの階級)である周氏が最近、禁聞網のインタビューに応じ、中国の人々が非常に厳しい生活を送っており、今後数年で小康社会を達成することは難しいと明らかにしました。

元省直属機関の副局級幹部、周国剛氏
「中国で生きることは非常に困難です。特に社会の最下層にいる人々は本当に哀れです。今、彼らがどれほど貧しいかを見てください。テレビや北京で開かれる大会で言われるように、彼らが貧困から脱出し、安定した生活を送っているとは、到底思えません。小康社会を達成することはどこにもありません」

周国剛氏は退職直前まで、国内のある省で正級の幹部として勤務し、長年にわたり省直属の機関で副庁級の責任者を務めていました。周氏はしばしば地方に赴き、貧困支援の活動を行っていました。同氏によると、前総理の李克強氏が「中国には月収がわずか1000元の人が6億人もいる」と述べた発言は、真実を突いており、実際にはその状況はさらに深刻だということです。

周国剛氏
「実は、私は農村地域の貧困支援に関わっており、その調査のために全国各省の農村を訪れました。訪れた多くの省では、遠隔地の農村が深刻な貧困に直面しており、生活に必要な最低限の食糧や衣服さえも不足している山岳地帯の一部の村では、家屋が草で作られており、窓にはガラスがなく新聞紙で貼られている状態でした。そのような家屋は、大風や雨、地震が起これば崩壊する危険性が非常に高いです。7歳や8歳、10歳前後の子供は学校に通うことができず、冬になると破れた衣服を着て裸足で過ごし、その姿は非常に哀れです」


しかし、一般の人々にはこれらの実際の事情は見えません。彼らが見ることができるのは、官製メディアが大々的に宣伝する「貧困脱出の奇跡」と称されるものだけです。

周国剛氏
「一般市民は洗脳されており、テレビで流れる中国の絶好調なイメージしか認識できません。マイナスの側面は報道禁止で、もし報じたら逮捕されるため、人々は不都合な真実を見ることができないのです。権力者たちは内心では事情を理解していますが、それを口に出しません。口に出す勇気もありません。中国の現状が変わらず、数年後も小康状態に達することはないと感じていても、そのように公に言えば、逮捕されるリスクがあります」

また、周氏によると、給料の支払いができない町村があります。地方自治体が財政収入を偽って報告し、膨大な借金を抱えています。

周国剛氏
「2016年から2018年の頃、私がまだその地位にあった時、時々県や県の党委員会書記に会いに行って、状況を聞いていました。一般的な県の財政収入は4億から6億元(約624億円から936億円)の範囲です。一般的な県はこれくらいです。もちろんより高い収入を得ているところもありますが、にもかかわらず、彼らが報告する際には、通常20億から25億元(4千億円から5千億円)という数字を報告するのです。私は『なぜそんなに拡張の数字を報告するのか。それでは自分を苦しめるだけだろう』と尋ねました。彼らは『この数字に達しなければ、私たちの官帽が取り上げられてしまうのです
(首になる)』と答えます。また、私が調べたところ、ある県区の外債は最低でも110億元(約1702億8千万円)あり、多いところでは一つの区で400億元(7兆6840億円)以上の債務に達しており、これは非常に恐ろしい数字です」

当局は引き続き各地からの投資誘致を求めていますが、周国剛氏によると、ある県長がそのような誘致活動も虚偽であると告白したそうです。

周國剛氏
「私は外国からの投資があるのかと尋ねると、実際には現地の人が外国で商売をしており、お金を一度外国に送ってから再び戻すことで、投資があるように見せかけています。これでは損失が出るのではないかと聞くと、もちろん損失はあるが、仕方がないと答えられました。このようにして意向協定が作られ、投資誘致が行われています。中国全体でこうしたことが行われており、全てが虚偽なのです。中国のGDPが本当に世界第二位に位置しているのか、私は疑っています。なぜなら、これらの数字は正確ではないからです」

周国剛氏の発言によると、政府は「共同富裕」と称して大企業からの寄付を促していますが、実際にはその寄付金のほとんどが国の財政に流れ、貧困層の人々にはほとんど届いていないとのことです。現在、中国の人々は非常に厳しい状況に直面しています。

周国剛氏
「中国の官界では、下位の者が、上位の者に頭を下げてお辞儀をするのが常です。わずかな給与、待遇を得るために、昇進するために、彼らには他に選択肢がありません。一般市民は洗脳され、国内の情勢が非常に良いと信じ込んでいます。知識層や学生に対しては、政府が高圧的な態度を取り、不要な声を排除しています。そのため、中国の人々は本当に哀れです。中国は今や、北朝鮮に近づいています」

 
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