中共が国内状況を虚偽報告するも、政権への不満必至

中国経済は引き続き悪化しているにもかかわらず、中国共産党(中共)は三中全会の閉幕後も虚偽の業績と成果を喧伝し続けていますが、国民の不満を和らげるのは厳しい状況となっています

月23日、中共の人力資源社会保障部は、「今年上半期、大学卒業生を含む青年の就職は『全体的に安定している』」と主張し、農民工の就業は「安定的に進展している」と述べました。しかし、微博での公式発表には、ネットユーザーから疑問が呈されています。

ネットユーザーからは「フリーランスの増加はどれくらい?」「失業率が高いと明かすのはそんなに難しいことなのか?」「皆、村に戻って農業をしているのにどうして進展なの?」「嘘を多く言えば、自分も信じ始める」といったコメントが寄せられています。

「北京の春」誌の編集長、ニュージーランド在住のベテランジャーナリスト陳維健氏
人を騙すことは、中共の常套手段です。現在、論争や議論が大きく変わり、予期せぬ方向に進んでいるのは、一般市民の日常生活に実際の困難が生じているためで、特に失業の問題は、嘘では隠し切れません」

オーストラリアに在住している、中国首都師範大学の元教授、李元華氏
「(中国における)雇用は明らかにこの2年間非常に悪化しており、経済不況と崩壊状態のため、現在ほとんどの人々が失業または半失業の状態にあります。このときに『安定的に進展している』と言って数字を綺麗に見せるのは全くの欺瞞と言えます」

中国では今年、干ばつと水害が頻発し、農村地域は大きな被害を受けています。しかし、先月24日に中共農村部は、「半年間、農村住民の一人当たり可処分所得が1万1272元(約23万8673円に達し、前年比で6.6%増加した」と主張しました。これに対しネットユーザーは、「農村に行ったことがないのでは?」「毎年収入は増えるが、貧しさは深まる」「多くの農民の現状は桁を1つ減らした数値だ」とコメントしています。

李元華氏
「農村の収入が大幅に改善されることはありえません。現在、大勢の出稼ぎ労働者、特に青壮年や中高年の多くが仕事がなく、故郷に戻ってもすることがほとんどないため、生活水準は急速に低下しています」

記者がネット上で調査したところ、中共が発表したデータに「前年比6.6%増」という表現が頻繁に登場し、当局が指標を事前に設定している疑いが出ています。

先月25日、中共の国家医療保障局は「医療保障制度が安定的に運営されている」と宣言したものの、市民からは「無料の医療は実現できない」と悲観的に見られています。また、ウェイボーでの官製メディアの関連投稿のコメント欄が閉鎖されました。

李元華氏
(中共が)発表したいすべての点が、実は中共にとって痛点であり、事実を隠蔽したい点であるということです。 中共は世論を偽装しようと、あるいは世論の安定を維持しようとしているが、その効果は実際には逆です」

 
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