中国共産党(中共)のシンクタンク責任者である高志凱氏が最近、アルジャジーラの単独インタビューに応じた動画が、インターネット上で話題となっています。司会者は、何度も高志凱氏のプロパガンダ的な発言を追及しました。専門家らは、高志凱氏の弁明から、中共の悪質な実態が浮き彫りになったと述べています。
アルジャジーラの司会者、メヘディ・ハッサン氏(Mehedi Hasan)
「あなたたちは兄弟姉妹がいないかもしれませんが、彼ら(会場のウイグル族の観客)は家族と連絡を取ることができますか?」
中国のシンクタンクの役員、高志凱氏
「それは、彼ら(ウイグル族の観客)の家族がどこにいるかによります」
8月10日、メヘディ・ハッサン氏が、シンクタンク・中国とグローバル化研究センターの副所長である高志凱氏にインタビューを行い、台湾、新疆、チベット、中共の独裁、秦剛氏を含む中共官僚の失踪などについて議論しました。司会者は事実を突きつけ、高志凱氏の弁明は、筋が通らないものでした。
例えば、中国の市民が言論の自由を持っていないと指摘された際、高志凱氏は「政府を批判することは可能ですが、それは肯定的であり、建設的な提案である場合に限ります」と主張しました。これに対して、司会のメヘディ・ハッサン氏は「それはあなたの哲学的な考えですか?」と問いかけました。
「大翻訳運動」(中国国内のネット上の発言やコンテンツを他の言語に翻訳して、世界に広める)の参加者、シドニーウィニー氏
「中国で建設的な提案を行った人々、例えば中国で中共の規則を利用して市民の法的権利を守ろうとした人権派の弁護士が、国家政権の転覆を扇動したとの名目で、2015年7月9日に、一斉に拘束されました。その日付からこの事件は『709弁護士一斉拘束』と呼ばれています。高志凱氏はこれらの問題について、全く正面から答えようとしていません」
台湾中央大学の客家語文(中国南部や台湾に住む客家人の言語)及び社会科学部の副教授、曾建元氏
「高志凱の言動は、中共の公式の立場と態度を如実に示しており、その態度には傲慢さと自己中心的な面がうかがえます。彼の振る舞いを通じて、中共政権の悪質さが生々しく体現され、それが世界中の人々の目にさらされていると思っています」
関連する動画がオンラインで急速に広まり、多くのコメントが寄せられています。
ネットユーザーは、「バレバレだ」「もし自分が彼(高志凱)だったら、穴を掘って身を隠したい気分だ」「理屈が通らなくても、無理にでも言い訳しないと、帰国できないだろう」などの声が上がっています。
また、別のユーザーは国内のネット封鎖のために完全な動画が見られないと言い、「VPNの購入方法を教えてほしい」と質問しています。
シドニーウィニー氏
「実際に、中国本土では数年前から多くの人が目覚めています。普段は発言を控えています。なぜなら、発言すれば最低でもSNSアカウントが凍結され、さらに「お茶を飲まされる」(警察で取り調べを受ける)ことさえあるからです」