台湾総統 中共の台湾奪取は「国際的な覇権のため」

中華民国の頼清徳総統は、先日の独占インタビューにおいて、中国共産党(中共)が台湾を手中に収めようとする目的は、領土の完全性ではなく、国際的な覇権を確立するためだと明言しました。この発言は、海外で注目を集めています。

中華民国総統、 頼清徳氏
「中国(共産党)は台湾併合を望んでいますが、それは実際には領土の完全性のためではありません。本当に領土の完全性のためなら、なぜかつてロシアに割譲した土地を奪い返さないのか?」

ベテランキャスター 張雅琴氏
「その通りです!」

最近、番組「雅琴が世界を見る(雅琴看世界)」の独占インタビューで頼清徳総統が述べた発言は、多くの人々の共感を呼びました。頼清徳氏はまた、番組の中で、中共が台湾を乗っ取りたいと考えていると率直に述べました。

頼清徳氏
「それでは、(中共の)台湾侵略の目的は何でしょうか? それは、ルールに基づいた世界秩序を変えることです。(中共は)西太平洋地域や国際社会での覇権を達成したいと考えています。

頼清徳氏の発言はすぐに海外メディアに掲載され、波紋を呼んでいます

時事評論家、藍述氏
「頼清徳総統のこの言葉は確かに要点を突いています。中共は確かに領土保全を理由に台湾を脅かしているわけではありません。全世界が中国人と同じく、中共と運命を共にし、中共が全世界をリードすることを望んでいます。これこそ、台湾を脅かしている中共の最終目標です

1858年に清政府とロシアの間で「アイグン条約」が締結され、極東の広大な土地がロシアに譲渡されました。また、1895年に清政府が日本と「下関条約」を締結した際、台湾が日本に割譲されました。1949年に中共が政権を奪取した後、「前政権が締結したいかなる不平等条約も認めない」という声明を発表しました。

1999年12月、中共の元指導者である江沢民は、当時のロシアのエリツィン大統領と、「中ロ東部国境補足協定」に署名し、100万平方キロメートル以上の領土をロシアに売却しました。さらに、図們江の河口もロシアに引き渡されました。

飛天大学 人文・科学学部、 章天亮教授
「中共が行った多くのことの根本的な問題は、ダブルスタンダードだということです。民主主義国家に対しては敵視し、特に領土問題を口実に争いを起こし、時には戦争を仕掛けるとまで脅かすことがあります。しかし、ロシアのような独裁国家に対しては、媚びへつらう態度を見せるのです」

頼清徳氏の総統当選後、中共は「祖国統一の大業の完遂」を名目に、代価惜しまず台湾を統一すると改めて主張しました。アナリストらは、今回の頼清徳総統の発言が、中共の虚偽を暴くものとして注目しています。

章天亮教授
「中共の台湾攻撃は、西太平洋での覇権を争い、米国が築いた戦後秩序を破壊するためです。しかし、その根底にあるのは、米国と対決し、自由と民主主義に立ち向かうためです」

 
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