中国の若者が日本に逃亡、 中共統治下の精神病院の実態を暴露

中国・江蘇省無錫出身のIT関連企業に勤める男性、周暁さんは、「六四天安門事件」について公の場で話したとして通報され、その後、強制的に精神病院に送られ迫害を受けました。彼は、精神病院中国共産党(中共)の体制の安定を維持する機構の中でも、最も中枢的で残忍な機関になっていると述べています。

2012年5月、26歳の周暁さんは、インターネットを通じて、「六四天安門事件」のドキュメンタリーを見て感動し、近隣住民とその話をしたことが原因で、トラブルに巻き込まれました。

IT専門家、周暁さん
「その後通報されて、無錫南駅派出所に目を付けられたのです。警察は私の家族に連絡し、彼らを脅迫したうえで、家族の同意を得るとすぐに自宅に押しかけてきて、私を直接精神病院に連れて行きました」

周さんは、何の法的手続きもなく、医師の診断書もないまま、警察に強制的に連れて行かれて、無錫精神衛生センターに収容されました。この三級甲等病院では、多くの恐ろしい出来事を目の当たりにしました。

周暁さん
「なぜ(精神病院が)最も残酷で凶暴だと言えるのか? それは、無制限の権力を持っているからです。刑務所は一応、人権を装い、手続きを踏むふりをしますが、精神病院では、人を殺すことが簡単にできてしまいます。手続きなしで、『発作を起こした』とか『暴力的傾向がある』と言って拘束し、縛り上げて死ぬまで放置することができるのです。数ヶ月、場合によっては一年間も縛り続けられることあり得ます」

入院初日、周曉さんは厳重管理にある病棟に収容され、午後から翌朝まで拘束されました。その間、トイレにも行けず、食事も与えられず、さらに介助者に平手打ちされて、不明な薬を注射されました。一般的な病棟に移された後も、彼は5回の電気ショックを受けたと言います。

周暁さん
「私は5回の電気けいれん療法(ECT)を受けました。これは脳に電流を流す治療で、専用の実験室のような場所で行われ、横になって頭に装置をつけられて、5回の電撃を受け、そのたびに意識と記憶を失います。記憶が回復するには1日かかり、翌日の夜になってようやく元に戻る感じでした」

また、周暁さんは、精神病院では何度も平手打ちされ、他の患者は看護師に服を剥がされて殴られたり、拘束されたまま殴られたりすることもあったと語っています。しかし、そうした暴力はまだ軽い方で、彼はさらに恐ろしい電気を使用した刑罰を目撃しました。

周暁さん
「針灸のような針を体にたくさん刺して、そこに電流を流すんです。彼らはそれを電撃と呼んでいます。彼らは私たちの前で『これは治療ではなく、懲罰だ』と認めていました。私は経験しませんでしたが、電撃を受けた人は非常に苦しんでいて、狂ったように叫び、泣き叫んでいました」

無錫精神衛生センターは、法的な権限を持っていないものの、実際には監獄のように中共の暴力装置として、機能していと周さんは言います。彼が入院していた間、病棟では3人が死亡し、そのうち1人は高齢者が病死しましたが、残りの2人は1人が殴り殺され、もう1人は行方不明となりました。

当時、この病院は、彼のような若者から繰り返し採血することもしており、明らかに臓器の照合を行っていたと彼は述べています。同氏は、精神病院が地方自治体や警察と利害関係にあり、これらの患者が臓器狩りの犠牲者になる可能性があると考えています。

2015年12月、周暁さんは再び警察によって精神病院に送られました。前回は4か月、今回は3か月間拘束されました。後になって、彼が警察の重点監視対象となっていたことが分かりました。

2018年、無錫南駅派出所の警察と地元の居民委員会の関係者が、再び彼の家を訪れ、反体制派組織との共謀の証拠を探していました。

周暁さん
「中共の警察こそが、精神病を抱えています。彼らは妄想にとらわれていて、私が、何らかの反体制派組織とつながっている、活動しているとずっと思い込んでいました。彼らは、私一人ではなく、組織的な団体だと考えており、その団体をあぶり出そうと必死になって、私の家を重点的に監視していたのです

その後、周暁さんは、中国から逃れることを決意しました。紆余曲折を経て、ついに2019年に日本にたどり着きました。彼は「海外では、法を犯さなければ自分の思うままに生きられる。しかし、中国では、人々は寝そべる自由すら持っていない」と嘆いています。

周暁さん
「中国人は、本当に哀れで悲しい存在です。中国人が共産党を選んだのではなく、共産党が強制的に中国人を選び、彼らにしがみついているのです。だから私は思うのです。どうして中国人はこんなに無頼な政党に取り憑かれてしまったのかと」

周曉さんは、中国人が勇気を持って声を上げ、中国を正常で自由な国にすることを願っています。そうすれば、中国人が国外へ逃げる必要もなくなるだろうと述べました。

 
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