NY州知事の元補佐官を中共の「代理人」として起訴

3日、ニューヨーク州知事の副首席補佐官リンダ・サン(孫雯)が中国共産党(中共)の「秘密の代理人」として活動していた疑いで起訴され、夫の胡驍はマネーロンダリングに関与しているとされています。両被告は3日の朝、ニューヨーク州ロングアイランドにある自宅で逮捕・起訴されました。検察は、彼らが中共から数百万ドルの利益を得ていたと訴えています。また、アナリストは、米国政府が最近、中共の「秘密の代理人」に対して、大規模な取り締まりを行っており、多くの有名な親中共派の華僑も逮捕されていると指摘しています。

今月3日の朝、リンダ・サンと夫の胡驍はロングアイランドにある邸宅へのFBIの家宅捜索の際、逮捕され、当日午後にニューヨーク東部地裁で審理を受けました。

200万ドルの保釈金を支払った後、二人は釈放され、次の出廷日は25日になります。裁判所はサン被告に対し、中国領事館や公館との一切の接触を控えるよう命じました。

米司法省は同日、サン被告が中共の代理人として活動し、「外国代理人登録法」に違反し、ビザ詐欺や人身売買などの罪を犯したと発表しました。夫の胡被告はマネーロンダリングに関与し、銀行詐欺、身分証明書乱用の容疑を持たれています。

起訴状によると、リンダ・サンは州政府での勤務期間中、中共の代理人であることを隠し、中共の工作員として活動し、職務を利用して中共のアジェンダを秘密裏に推進し、中共政府の利益を図り、米国の国家安全に対する脅威となったとされています。

中には、台湾総統の代表と接触するのを阻止し、ニューヨーク州の高官の「敏感な問題」に対する発言を改ざんすることが含まれています。他にも、州知事の署名を偽造すること、中共高官を米国に招き入れること、許可なしに州政府の名義で中共高官に表彰すること、中共高官に州政府の非公開会議を傍聴させることが挙げられています。

この期間中、リンダ・サンと胡驍は多額の経済的利益を得ており、夫の中国でのビジネス活動に関する数百万ドルの取引の容易化、旅行の便宜、親戚の就職や投資事業の手配などが行われました。

両被告は不正な利益をマネーロンダリングして、米国で豪邸や高級車を購入しました。現在、ロングアイランドのマンハセットに位置する約400万ドルの価値がある不動産のほか、ハワイのホノルルに210万ドルの価値があるアパートメントを所有しており、さまざまな高級車も所有している。その中には2024年型のフェラーリも含まれています。

今年41歳のリンダ・サンは5歳で両親とともに渡米し、流暢な中国語を話し、米国籍を取得しています。2012年からニューヨーク州政府で勤務を開始し、以前のニューヨーク州のクオモ前知事の下で数年勤務しており、現在の州知事ホークル氏の下では約15ヶ月間働いていました

リンダ・サンはニューヨーク州知事の副首席補佐官となり、州政府で最も高位の華人官僚でした。

3日に、州知事のスポークスパーソンであるスモールが発表した声明で、「リンダ・サンの不適切な行動の証拠が発見された後、州政府は昨年3月に、彼女との労働契約を終了し、直ちに法執行機関に報告し、その後この事件の調査を協力した」と表明しました。

リンダ・サンが逮捕された後、ニューヨーク州の州知事、キャシー・ホークル氏は、この件に深く関与している中共のニューヨーク総領事、黄屏を国務省によって追放させるように要求しました。ホークル氏の要求が承認されたことが公表される数時間前に、黄屏は「ニューヨーク・ポスト」によって領事館から急いで出るところを撮影されていました。国務省の報道官ミラーは定例記者会見で、黄屏が追放されたわけではなく、任期を終えて職を離れたと説明しました。

4日の記者会見で、ホークル氏は、再び中共の浸透行為に対する憤りを表明しました。

ニューヨーク州知事、ホークル
中国(共)政府の行為、特にリンダ・サンとの協力は受け入れがたいものです。これが我々の声明であり、我々はこれを決して容認しません。あの政府(中共)を代表する者は誰であれ去るべきです。我々の意思は明確です」

リンダ・サンは2020年のFBIによる尋問時に偽証しています。

リンダ・サン事件は米国の政治家の注目を集めています。彼らは、中共の米国への影響が隅々に及んでいると警告し、関与した人々への厳罰を求めています。

米下院議員、マイク・ウォルツ氏
「中共は、州レベル、郡・市レベル、国家レベル、そして社会のあらゆる側面において、米国のプログラムや活動に影響を及ぼしています」

バージニア州司法長官、ジェイソン・ミヤレス氏
「彼ら(中国共産党とその代理人)は厳しい起訴と告発を受けるべきです」

最近、FBIは中共のスパイに対する取締りを行い、成果を上げています。逮捕された人物は、ロサンゼルスの親中共派の陳軍や林峰、山東同郷会の会長安全忠、ニューヨークの民運活動家の王書軍、唐元雋らです。

中国民主党の副主席、界立建氏
リンダ・サンは州政府の代表として中共に多くの便宜を図り、長年潜伏していたため、米国政府システムに非常に大きな損害を与えました。今、米国政府が捕まえた大きな『大物』の一人で、これらの『大物』は、次々と大きくなっています。我々はこれからも多くの中共のスパイが捕まると信じています」

 
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