頼清徳氏の「祖国発言」が話題に 微博で関連動画が削除

台湾では10月5日、中華民国113周年の国慶祝賀会が行われ、総統の頼清徳氏が演説の中で「中共国が中華民国人民の祖国になることは絶対にありえない」と述べました。

頼清徳氏は、中共国が10月1日に75歳の誕生日を迎え、数日後に中華民国が113歳の誕生日を迎えることを指摘しました。

中華民国総統 頼清徳氏
「年齢から見ても、中共国は中華民国人民の祖国にはなり得ない。むしろ中華民国こそが中共国の75歳以上の民衆にとっての祖国かもしれない」

この「祖国発言」は、すぐに華語圏の議論を引き起こしました。多くのブロガーは頼清徳氏の発言を「論理的で明確だ」「よく言った!」と称賛しました。

また、「武力による台湾統一」を主張する中国本土のネットユーザーは「台独(台湾独立)だ」と罵倒するコメントを出しました。中国のSNSプラットフォーム微博では、関連動画がアップロードされてから1時間も経たないうちに削除されました。

頼清徳氏の「祖国」についての論述は、国際メディアでも注目を集めました。

ロイター通信がこの「祖国発言」を報じ、英国の「ガーディアン」紙も「台湾総統、中共国は祖国ではない、なぜなら我々は共和国より歴史が古い」との見出しで転載し、ウェブサイトのトップページに掲載しました。

英国の「インディペンデント」紙も報じ、頼清徳総統が「祖国発言」を行った理由は、中華民国が中共国よりも長い歴史的根源を持っているからだと報じました。

中華民国は1911年に成立し、国民政府軍は中国共産党(中共)との内戦に敗れ、1949年に台湾へ移転しました。それ以降、台湾は中国と分離しています。

 
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