日米共同統合演習 4万5千人の実兵訓練 豪州やカナダなどが視察

日本と米国の2年に一度の共同統合演習「キーン・ソード25」が10月23日より開始され、11月1日まで実施されます。今回の演習は、日本各地で行われ、自衛隊米軍あわせて計4万5千人の兵員、40隻の艦艇、370機の軍用機が投入され、初めて民間の空港や港湾が使用される予定で、その矛先は中国共産党(中共)を意識したものとなっています。

10月23日から始まった「キーン・ソード25」に先立ち、前日に米軍佐世保基地に停泊中の米揚陸艦サンディエゴで、日米両国の指揮官が記者会見を行いました。

米太平洋艦隊司令官スティーブン・ケーラー大将(2024年10月22日)
「我々のインド太平洋地域における連合の力は、自由貿易と共同の繁栄を促進し、ルールに基づく国際秩序によって支えられています。この秩序は価値と理念を基盤としており、世代を超えて世界の安定を維持してきました。我々はまた、インド太平洋地域の共通のビジョンを推進しており、すべての国が大小や強弱に関係なく、その主権が脅かされないことを保障します」

自衛隊統合幕僚長の吉田圭秀氏は、中共が近年日本の領海・領空への侵入を繰り返していることに言及し、自衛隊が抑止力と対応力を引き続き強化していくと述べました。

自衛隊統合幕僚長・吉田圭秀氏(2024年10月22日)
「まさに2010年から現在に至るまで、この南西諸島というのは、力による現状変更を試みる国々にとっての争点となっていたということです。我々は力による現状変更をインド太平洋地域においては、決して認めないという強い意思示す、こうした戦略意義があります」

「キーン・ソード」は日米最大規模の実動演習で、2年に一度開催されます。今回の演習には4万5千人の兵員、40隻の艦艇、370機の軍用機が参加し、初めて民間の空港や港湾も使用される予定です。また、豪州とカナダが観察者として招かれているほか、韓国、フィリピン、インド、ニュージーランド、そして多くの欧州のNATO加盟国も視察に訪れる予定です。

 
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