11月19日は、大紀元がシリーズ社説『九評共産党(九評)』を発表してから20周年の記念日です。現在、全世界で約4億4千万人の中国人が「三退運動」に賛同し、中国共産党(中共)の党、団、隊組織から脱退しています。専門家や学者は、『九評』が世界的な反共運動の起源であり、中国人の精神的覚醒を象徴するものだと指摘しています。
米国の両党は反共で一致し、世界中の同盟国と連携して中共を包囲・抑制しています。世界が中共の本質を認識し始めた当初を振り返ると、『共産党についての九つの論評』の発表から20周年を迎えています。インド太平洋戦略シンクタンクを立ち上げた矢板明夫氏は、『九評』が中共の真の姿を明らかにしたと述べています。
インド太平洋戦略シンクタンク執行長 矢板明夫氏
「20年前に『九評』という書籍が中共の本質を暴露しましたが、現在ではその本質がますますはっきりと見えるようになっています」
台湾淡江大学外交および国際関係学科副教授 鄭欽模氏
「現在の全世界的な覚醒は、当時の『九評共產党』の出版にさかのぼる必要があります」
国際関係学者の鄭欽模氏は、世界がますます中共の本質を認識する中で、欧州、アジア、台湾が自立と強化の道を歩んでいることを指摘し、20年前を振り返ると感慨深いと述べています。
鄭欽模氏
「非常に感慨深いです。20年前を振り返ると、国際社会が中共に最も寛容な時期でもありました。同時に、中共が法輪功を最も激しく迫害していた時期でもあります。その後、世界中がその結果としての苦い現実を味わうことになりました。武漢肺炎(Covid-19)に始まり、現在進行形の中共による世界への危害や侵略まで、その影響は計り知れません」
矢板明夫氏
「中共は自らの執政を維持するために、あらゆる悪事を行い、手段を選びません」
鄭氏は、中共はソ連共産党の全体主義やナチスの独裁とは異なり、その邪悪さや人道に反する本質が『九評』によって的確に暴かれていると指摘しています。
鄭欽模氏
「(中共の独裁体制は、)これまで私たちが見てきたソ連やナチスドイツの独裁体制とは異なり、人道に反する面でさらに邪悪です。中共は無神論を掲げながら、自らを神のように位置づけ、虚偽をもって国を統治しています。また、強制的な生体臓器収奪などの事例もその一部です。中共はまさに、人類社会の、いわゆるパンドラの箱の中から、最も耐え難い性質を集め体現している存在です」
『九評』はこれまでに27言語に翻訳され、中共の「九つの本質」を総括しています。この書は累計で4億3800万人以上の中国人が、中国共産党の関連組織からの脱退を促すきっかけとなりました。
矢板明夫氏
「『九評』は、共産党の邪悪な側面を体系的に、そして包括的に説明するものです。そのため、私はこの書が共産党の本質を明らかにすることに非常に意義があると考えています。その後、多くの人々が『九評』を読んで共産党を離れる選択をしました。これは共産党組織に大きな衝撃を与え、内部にも多大な影響を及ぼしました」
鄭欽模氏
「私がヨーロッパで知り合った友人の中にも、かつて共産党に惑わされ「小粉紅」となった経験を持つ人々が多くいます。彼らは精神的に救済を求めると同時に、身分の面でも共産党との関係を断ち切りたいと強く願っています。特に米国の国家政策が共産党員に対する入国などの制限を強化した現在、過去に共産党に騙されて誤った道に進んだ人々にとって、脱退は自分の身分を改め、自身を守るための非常に有効な方法になっています」
鄭欽模氏によると、中共は犯罪組織のように、党組織を離脱した人々を迫害しています。「三退運動」は中共の支配から逃れるための重要な手段となっており、中国人に精神的な救済をもたらしていると述べました。