米国株式は大幅続落、ダウ一時1600ドル安 S&Pは今年の上げ失う

[ニューヨーク 5日 ロイター] – 米国株式市場は荒い値動きの中、大幅続落して取引を終えた。ダウ工業株30種は一時1600ドル近く下げ、日中の下げとしては過去最大を記録した。最高値からの下落が加速し、S&P総合500種とダウ工業株30種は2011年8月以来の大幅な下落率となった。

幅広い銘柄が売られたが、S&P金融株<.SPSY>、ヘルスケア株<.SPXHC>、工業株<.SPLRCI>の下げが特にきつかった。S&P総合500種を構成する11主要セクターはいずれも少なくとも1.7%下げた。ダウ工業株30種を構成する30銘柄すべてがマイナス圏で取引を終えた。

S&P総合500種は今年の上昇分を失い、年初来0.9%安となっている。

2日に発表された1月米雇用統計を受け、インフレや国債利回り上昇に対する懸念や、米連邦準備理事会(FRB)が予想より速いペースで利上げするとの見方が広がった。

ジョーンズトレーディングの首席市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は「(相場は)これまで驚くほど上昇してきた」とし、「金利は上昇する環境にある。経済が力強さを増していることからFRBは引き締めを続ける。実質的な変化が起きており、投資は調整している」と述べた。

S&P総合500種は、1月26日に付けた最高値から7.8%下落。ダウは8.5%下落。

ダウは一時は1597ドル下げ6.3%安となったが、その後下げ幅を縮小した。節目の2万5000ドルと2万4000ドルを割り込む場面もあった。

投資家の不安心理の目安とされるボラティリティ・インデックス(VIX)<.VIX>は2015年8月以来の水準に上昇した。

ブライト・トレーディングのトレーダー、デニス・ディック氏は、「市場心理はきょう転換した。安値拾いをしていた投資家は売りを膨らませることになる。市場心理の回復には時間がかかるだろう」と述べた。

米取引所の合算出来高は約115億株。直近20営業日の平均である76億株を大きく上回る水準。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を8.64対1の比率で上回った。ナスダックでも6.92対1で値下がり銘柄数が多かった。

S&P総合500種構成銘柄では、1銘柄が52週高値を更新し、38銘柄が安値を更新。ナスダック総合構成銘柄では17銘柄が新高値を付け、164銘柄が新安値を付けた。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 24345.75 -1,175.2 -4.60 25337.87 25520.53 23923.88 <.DJI>

1

前営業日終値 25520.96

ナスダック総合 6967.53 -273.42 -3.78 7165.96 7277.36 6967.53 <.IXIC>

前営業日終値 7240.95

S&P総合500種 2648.94 -113.19 -4.10 2741.06 2763.39 2638.17 <.SPX>

前営業日終値 2762.13

ダウ輸送株20種 10350.41 -336.77 -3.15 <.DJT>

ダウ公共株15種 672.89 -11.59 -1.69 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1255.81 -62.17 -4.72 <.SOX>

VIX指数 37.32 +20.01 +115.6 <.VIX>

0

S&P一般消費財 812.31 -28.76 -3.42 <.SPLRCD>

S&P素材 366.09 -12.85 -3.39 <.SPLRCM>

S&P工業 627.23 -29.28 -4.46 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 560.72 -21.73 -3.73 <.SPLRCS>

S&P金融 462.92 -24.29 -4.99 <.SPSY>

S&P不動産 188.87 -5.30 -2.73 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 513.07 -23.36 -4.35 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 959.93 -45.79 -4.55 <.SPXHC>

S&P電気通信サービス 157.75 -7.00 -4.25 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1107.78 -46.52 -4.03 <.SPLRCT>

S&P公益事業 248.85 -4.29 -1.70 <.SPLRCU>

NYSE出来高 13.23億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 21410 – 1240 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物3月限 円建て 21405 – 1245 大阪比 <0#NIY:>

(ロイターデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)

 
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