ポルシェの模倣か?シャオミのEV車SU7が話題に

最近、中国のスマートフォン大手「シャオミ(小米)」が市場に投入した同社初の電気自動車「SU7」が物議を醸しています。「SU7」のデザインがポルシェのタイカンと酷似しており、これがポルシェに対する敬意の表れなのか、それとも盗作なのかと議論されています。

シャオミは3月28日に、同社初の電気自動車「SU7」の発売を発表し、標準モデルの価格は約22万元(約460万円)で、主な競合相手はテスラのモデル3です。

特に物議をかもしているのは、「SU7」が外観のみならず、キーデザインやバッテリー交換の方法までポルシェのタイカンと非常に類似している点です。このため、インターネット上では「SU7」を「米ポルシェ」や「ポルシェ米」と呼ぶ声が上がっており、いわゆるポルシェへの「敬意」が実際には露骨な盗作であると批判する声も散見されます。中には、中共の産業政策「中国製造2025」がポルシェの盗作に成功したと揶揄する声もあります。

台湾の元「国民大会」代表、政治評論家の黄澎孝氏
「自尊心を持つどの大企業も、模倣と指摘されるのは厳しいものです。しかしシャオミの場合、模倣やそれに近い行為を問題だとは考えていないようです。消費者が満足していれば、それで良いとの姿勢を見せています」

実際、数年前に中国の自動車メーカー「衆泰汽車」の「SR9」がデビューした際、中国の自主ブランドの中で「山寨品(模倣品)の最高傑作」と皮肉られたことがあります。その外観や内装は、ポルシェのマカンとの類似度が90%を超えており、消費者はわずか数百元でポルシェのパーツに交換することで、SR9を「本物」のポルシェのマカンに見せかけることができました。ポルシェの最高責任者(CEO)が「SR9」を目の当たりにした際、その類似性に驚愕したと言われています。

時事評論家 藍述氏
「本物のポルシェを手に入れることができない人々が、模倣品を購入して道路を走らせます。早い速度で走れば、本物か偽物かの区別がつきません。これは一部の人々の虚栄心を満たすものです。しかし、欧州あるいは西洋諸国で同じことをすれば、訴訟を起こされるリスクがあります」

共産党統治下の中国について、「今の体制は恥ずべき国家であり、盗作を正当化している」との批判的な意見もあります。

他方で、「中共の強大な工業生産能力を背景に、小米(シャオミ)がなくても、大米(大きな米)が出てくる」という意見もあります。

藍述氏はさらに、中国共産党(中共)の統治下では、偽物や模倣品などの不正行為が横行していると指摘しています。彼の言うとおり、今回の例において短期的にはポルシェが損害を受けていますが、長期的に見れば中国の自動車業界がダメージを受けることになるでしょう。

時事評論家 藍述氏
「あなた(中共)はただ他人のものを真似るだけで、独自の革新がありません。そのため、いつまで経っても他人に追いつくことはできません。その理由は体制的なものもあれば、文化的なものもあります。中共が長年にわたって中国の伝統文化を破壊した結果、中国人は恥を感じなくなったのです。これは『狗尾続貂』、つまり悪貨が良貨を駆逐する状況です」

台湾の元「国民大会」代表で政治評論家の黄澎孝氏は、シャオミが現在直面している問題は、中共が70年以上にわたって行ってきた「假大空(うそをつき、ほらを吹き、中身がない)」政策の典型的な例だと指摘しています。多くの産業は短期的な利益を追求し、「外見だけを重視し、中身を軽視する」傾向があり、コストや努力を惜しんでいます。これが中国社会全体の風潮です。

黄澎孝氏
「なぜ中国の不動産市場が崩壊するのか、なぜ偽物が多く出回るのか、それはすべて同様の心理であるためです。革新を基本的な価値観として捉えなければ、企業は大きく成長することはできません。長期的に見れば、産業や製造業の基盤を砂上に築くようなもので、基本的なスキルが欠けているのです。シャオミの模倣だけでなく、実際には多数の中国の軍事企業も模倣しています。高度な技術ほど外見は似ていても、実際に使ってみると多くの問題があるのです」

シャオミは、「SU7」の発表日に予約数が8万台を超え、予約金のみで1億元(約21億円)を達成したと発表しました。

しかし、このブームは長続きせず、キャンセルの波が立っていると報じられています。中国メディアの報道によると、衝動買いした消費者200人以上が、クーリングオフ期間の7日間で5000元(約10万円)の予約金を返金してもらえないと不満を訴えているといいます。現在は法的措置を取るために弁護士を立てている状況です。

また、厦門や広州などで試乗中に交通事故を起こし、新車が損傷したケースも報告されています。

さらに、インターネット上では、「SU7」がカーブでスリップし、道路の中央分離帯に衝突する事故の動画が投稿されています。

米金融大手シティグループのアナリストのレポートによると、もし今年の「SU7」の販売台数が6万台に達した場合、約41億元(約860億円)の純損失が見込まれ、これは車一台あたり約6万8000元(約142万円)の損失を意味していると予測されています。

 
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